いくら醤油漬けのレシピ――筋子選びから作り方まで完全解説!
朝晩の気温で秋の気配を感じる9月になると、スーパーの鮮魚売り場に「筋子」が並び始めます。
筋子は秋鮭の卵で、ほぐした物がおなじみの「いくら」。いくらには濃厚な旨味があり、そのままではもちろん、醤油漬けも意外と簡単に作れます。
市販のいくらの醤油漬けは味が濃いと感じている人は、自分好みの味付けにできる自家製のいくらの醤油漬けにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
今回は、初めてでも失敗しにくい筋子のほぐし方と、いくらの醤油漬けの作り方を、フードコーディネーターの清水加奈子さんに教えていただきました。
教えてくれたのはこの人!
清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
公式サイト
トライアルでの販売価格
アメリカ産 銀鮭筋子(100g)…398円
※2023年11月 スーパーセンター藤沢羽鳥店調べ。
※トライアルの商品はすべて税込表示です。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
筋子の選び方
いくらの醤油漬けには、新鮮な筋子が欠かせません。
といっても、何を見て選べばいいかわからない人も多いのでは?
筋子を買うときに見るべきポイントを、3つご紹介します。
色が鮮やか
全体的に黒みがかっている筋子は、鮮度が落ち始めている合図。
新鮮な筋子は、鮮やかで濃いオレンジ色をしています。
膜と粒にハリがある
膜と粒の状態も、大切なチェックポイントです。
粒が割れたり崩れたりしていないことを確認し、できるだけ膜にハリがあるものを選びましょう。
ドリップが出ていない
パックの中にドリップと呼ばれる赤い汁が出ている筋子は、加工から時間が経っている可能性があります。
ドリップで旨味成分が抜けてしまい、味も落ちているため避けましょう。
筋子についているアニサキスに注意!
アニサキスとは、魚介類にいることがある寄生虫で、生きたまま食べると食中毒の原因になります。
鮮度が良いものを選び、目視で確認するのが基本的な対策ですが、スーパーの生筋子はラップに覆われていて1粒1粒を見ることはできません。
今回ご紹介するレシピでは、筋子のまま70℃の熱湯に1分浸けるので、アニサキス対策として厚生労働省が推奨する「70℃以上、または60℃なら1分」の条件をクリアしています。
万全を期するなら、醤油漬けを48時間冷凍してから食べましょう。
いくらの醬油漬けの作り方
材料(2人分)
筋子…200g(1本)
[調味液]
醤油…大さじ2
酒…大さじ1
みりん…小さじ1
水…大さじ2分の1
[筋子の下処理用の材料]
約70℃の湯…400ml + 塩…大さじ2
約40℃の湯…2L+塩…大さじ1
作り方
1.[調味液]の材料を鍋で煮立たせて冷ましておく。筋子をほぐすための熱湯を多めに用意する。
2. 筋子をステンレスのボウルに入れ、塩大さじ1程度を加えた70℃の湯400ccに1分漬ける。中心から割るようにして、60℃以上の湯が全体に漬かるようにする。
3. 1分経ったらほぐし始める。指の腹で膜から粒をはがすようにするとほぐれやすい。
4. 大きな膜が取れたら、新しいボウルの上でザルに上げ、ボウルにたまった湯で軽くゆすぐ。さらに塩入りのぬるま湯(約40℃の湯2Lに、塩大さじ1を入れたもの)を準備する。
5. ステンレスボウルに「4」の膜を取ったいくらを入れ、塩入りのぬるま湯を注ぐ。底から優しくかき混ぜ、いくらの粒は流さないようにしながら、膜や血合い、薄皮を浮かせた上澄みだけを捨てる。ボウルのぬるま湯は少しだけ残しておく。
6. ぬるま湯を少し残した「5」のボウルに、新しい塩入りのぬるま湯を注ぐ。
7.「5」と「6」を5回程繰り返して余計なものを取り除き、いくらをきれいにする。ザルに上げて水気を切る。
8. 清潔な保存容器に入れ、「1」の漬け汁を注いで半日から1晩漬ける。
生筋子の汚れや膜を取る作業は、5回が目安。
塩入りのぬるま湯が少し澄んだ状態になるまで洗えばきれいになります。
このとき筋子が白くなりますが、いくらの表面のたんぱく質が反応しているだけなので心配はありません。
漬け汁を入れれば、透き通ったオレンジ色になりますよ。
味が濃くなってしまったときの対処法
今回の調味液の分量は、素材の味が残る比較的淡い味付けになっています。
ここから「我が家の味」を目指してアレンジする中で、味付けが濃くなってしまったら、あきらめずにリカバリーしましょう。
煮切り酒(酒を煮立ててアルコール分を蒸発させたもの)と沸騰した水を1:1で合わせたものにいくらを浸けると塩分が抜けるので、あらためてお好みの味付けの調味液で漬け直してください。
いくらの醤油漬けのアレンジレシピ
完成したいくらの醤油漬けを、「熱々のご飯にかけて食べるのが鉄板!」という人も多いと思いますが、ほかにもおいしく食べられるアレンジ方法があります。
清水さんにおすすめの食べ方を紹介していただきました。
いくらおろし
材料(2人分)
いくらの醬油漬け…適量
大根おろし…200g
大葉…2枚
[A]
砂糖…小さじ1
塩…少々
酢…大さじ1
作り方
1. 大根おろしは軽く水切りし、大葉は千切りにする。
2. 大根おろしに大葉と[A]を加え、いくらの醤油漬けをかける。
アボカド豆腐のカプレーゼ風いくらのせ
材料(2人分)
いくらの醬油漬け…適量
絹豆腐…2分の1丁
アボカド…小1個
オリーブオイル…適量
塩…適量
黒コショウ…適量
作り方
1. 絹豆腐は軽く水切りし、一口大に切る。アボカドはスライスする。
2. 絹豆腐とアボカドを交互に重ね、いくらの醬油漬けをのせる。
3. 全体にオリーブオイル、塩、黒コショウをかける。
いくらときゅうりのてまり寿司
材料(2~3人分:6個)
いくらの醬油漬け…適量
温かいご飯…200g
白ごま…少々
きゅうり…4枚
[A]
砂糖…小さじ1
酢…大さじ2
塩…少々
作り方
1. 温かいご飯に[A]を混ぜ、切るように混ぜて冷まし酢飯を作る。きゅうりはピーラーで薄く切り、塩少々(分量外)を振ってしんなりしたら水気を切っておく。
2. 酢飯に白ごまを混ぜて6等分にし、それぞれ円形に丸める。
3. 円形に丸めた酢飯の周りに「1」のきゅうりを巻き、いくらの醤油漬けをのせる。
いくらの醤油漬けの保存方法
食べきれなかったいくらの醤油漬けは、漬け汁ごと一度に食べる分だけ小分けにし、保存容器に入れて冷凍が◎。
これで1ヵ月程日持ちします。食べる前日に冷蔵庫へ移して解凍しましょう。
冷蔵保存の場合は、3~4日で食べきってください。
新鮮な筋子でいくら醤油漬けを作るなら、お手頃価格のトライアルへ!
筋子は新鮮であればあるほどおいしく、しかもほぐしやすいのが特徴です。
初めていくらの醤油漬けを作る人は、お近くのトライアルで鮮度が良くてお手頃価格の筋子をお買い求めください!
一度コツをつかんでしまえば、いくらの醤油漬けを手作りするのはそんなに難しいことではありません。
手作りのほうがコストも抑えられて、たくさん作ることもできるので、ぜひこの機会にチャレンジしてくださいね。
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