生乾き臭&におい戻りをなくそう!プロが教える夏の洗濯と洗剤選び
汗を大量にかく夏は、衣服についたにおいや汗染み、黄ばみが気になりますよね。雨の日や、防犯対策で日頃から外干しを控えている家庭では、これらに加えて、部屋干し特有の生乾き臭に悩まされることも多いのではないでしょうか。
こうした夏のお洗濯に関する悩みは、ちょっとした知識とアイディアで解決することができます。夏を気持ち良く過ごすために知っておきたい洗濯のコツを、P&Gジャパンのファブリックケア製品営業担当・平井さんにお聞きしました。
しっかり洗濯したのに…不快なにおいが発生するのはなぜ?
――毎日洗濯をしているのに、衣服に不快なにおいが残ってしまうのはなぜでしょうか?
衣服の不快なにおいは、大きく「汗のにおい」「部屋干し臭」「におい戻り」の3つに分けられます。
汗のにおい
まず、汗そのものには、においはありません。しかし、汗に皮脂が混ざり、そこに湿度が加わると、雑菌が繁殖してにおいが発生してしまうのです。1日着たTシャツやブラウスは、汗で湿っていて、皮脂汚れもたっぷり。そのままにしておくと、菌が増殖して不快なにおいにつながります。
部屋干し臭
部屋干し臭の原因も、基本的には汗のにおいと同じ。室内は湿度が高いため、においの原因となる雑菌が好む環境になりやすいのです。生乾きの洗濯物などは、雑菌にとって絶好の繁殖場所といえるでしょう。
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におい戻り
におい戻りは、繊維の奥に残った汚れが原因。洗濯洗剤に含まれる界面活性剤は、衣類表面の汚れを取り除きますが、繊維と繊維のあいだまでは成分が行き届きません。汚れが繊維の奥に定着し、そこに新しい汚れが積み重なると、不快なにおいはますます取れにくくなります。
――どのように洗濯すれば、においの原因菌を抑えられますか?
においの原因菌との戦いは、実は洗濯物を洗う前から始まっています。順を追って、洗濯のコツをお教えしますね。
1. 洗濯前
においの原因菌を発生させないために何より大切なのは、洗濯物を濡れた状態で放置しないことです。
汗の染みた衣服や、濡れたタオルを洗濯かごに放り込んでそのままにするのは禁物。なるべく早く洗濯して、菌の繁殖を防いでください。
2. 洗濯
においの原因菌を抑えるには、抗菌効果のある洗剤を選ぶことはもちろん、柔軟剤を使うのもおすすめ。柔軟剤には、洗濯物をコーティングして肌触りを良くしたり、不快なにおいをはじいたりするほか、洗濯物の水切れを良くして早く乾かす効果があるからです。
洗剤では消えないにおいを消し、香りづけをしてくれる抗菌ビーズを併用するのもいいですね。
また、一度に大量の洗濯物を洗うのは、汚れやにおいにアプローチしきれなくなるためNGです。もちろん、洗濯物が少ないからといって、洗剤を適量より減らすのも良くありません。「適量の洗濯物を、適量の洗剤で洗う」ことを心掛けてください。
洗剤を量るのが面倒なときは、洗濯物の量に合わせてポンと入れるだけのジェルボールがおすすめです。ジェルボールは、液体洗剤に比べて水の含有量が少なく、95%が洗浄成分になっていて、洗濯のパフォーマンスが上がります。
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3. 乾燥
最後に、洗い終わったらすぐに乾かすことと、洗濯物と洗濯物のあいだをできるだけ離して風通しを良くすることが、乾燥時のにおい防止の最大のコツ。部屋干しのときは、カーテンレールに引っ掛けるタイプの洗濯グッズを活用したり、干した洗濯物に扇風機で風を送ったりしてもいいでしょう。
洗濯物を干した後、濡れているうちに、ファブリーズなどの消臭・芳香効果のあるスプレーを吹きつけるのも効果的です。
――「除菌」と「抗菌」の違いがよくわからないのですが、どう区別すればいいですか?
菌を抑制する効果を表す言葉としてよく使われるものに、「殺菌」「除菌」「抗菌」があります。
殺菌
殺菌は文字どおり、一部の菌を殺す効果があることを表す言葉です。ただし、殺菌の表記は薬事法の対象となる医薬品や医薬部外品に限定され、洗剤や漂白剤、柔軟剤に使われることはありません。
除菌
菌を取り除くことを除菌といいます。洗剤・石けん公正取引協議会は、除菌を「物理的、化学的または生物学的作用などにより、対象物から増殖可能な細菌の数(生菌数)を有効数減少させること」と定義しています。
抗菌
表面の菌の繁殖を抑えることを抗菌といいます。抗菌製品技術協議会は、抗菌を「菌を長時間増やさないようにすること」と定義し、菌を一時的に死滅したり除去したりする殺菌・抗菌とは区別するとしています。
洗剤や柔軟剤選びでは、「除菌」「抗菌」のいずれかが選択肢となります。部屋干し臭やにおい戻りの場合は、「抗菌」と表記のある洗剤や柔軟剤を選ぶといいでしょう。
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洗濯槽の汚れも不快なにおいの原因に
――洗濯物に付着した菌や汚れのほか、洗濯槽の汚れもにおいの原因になるとよく聞きます。
除菌・抗菌の効果がある洗剤や柔軟剤を使い、洗い方や干し方に気をつけていても、洗濯槽が汚れていると、不快なにおいにつながってしまうことがあります。
洗濯槽は常に湿度が高く、洗濯物についた皮脂汚れなどが残って菌のエサになりやすいため、菌が繁殖しやすい場所なんですね。「よく洗って干したのに、生乾き臭が取れない」という場合は、洗濯槽のメンテナンスをしてみましょう。
――洗濯槽のメンテナンスは、どのように行えばいいのでしょうか。
洗濯機を使わないときは蓋を開けておき、乾燥させるようにするといいですよ。洗濯機をかご代わりにして洗濯物を入れるのは、湿気がこもってカビが繁殖しやすくなるのでNGです。
普段からそのようなことに気をつけた上で、月に一度、洗濯槽クリーナーなどを使う本格的なメンテナンスを行ってください。
ワイシャツの汗染みなど、落ちにくい汚れをすっきり落とすには?
――汗をかきやすい夏場は、ワイシャツやTシャツの汗染み、黄ばみも気になります。
先程もお話ししましたが、柔軟剤には衣類をやわらかく仕上げたり良い香りをつけたりするほか、コーティングをして汚れの付着を防ぐ効果があります。
汗染みや黄ばみを防ぐためにも、洗剤と柔軟剤の併用をおすすめします。
――汗染みや黄ばみがついた場合、家庭で簡単に落とす方法はありますか?
襟や袖などの汗染み、黄ばみは、気になる部分に直接塗って汚れを分解するタイプの洗剤を使って落としてください。そこまでしつこい汚れでなければ、普段使用している液体洗剤でも代用できます。
洗剤を塗った後は、漂白効果のある洗剤を溶かしたぬるま湯に10分程つけ置き。その後、ほかの洗濯物といっしょに洗濯機で洗いましょう。
気をつけていただきたいのは、あまり長くつけ置きをしないこと。菌は湿度の高い環境下で繁殖しますから、つけ置きした後、15分以内に洗濯してください。
また、洗剤を塗った後、揉んだり叩いたりするのはNGです。布同士をこすり合わせると、衣服の繊維を傷めてしまう可能性があります。
夏を気持ち良く過ごすために選びたいP&Gのアイテム
――夏を気持ち良く過ごすために選びたい、P&Gのアイテムについて教えてください。
P&Gの衣料用洗剤には、3つのブランドがあります。
アリエール
アリエールの強みは、なんといってもハイレベルな洗浄力と抗菌力。頑固な汚れやにおいに効果を発揮するタイプや、部屋干し時のにおい戻りや生乾き臭まで落として消臭してくれるタイプ、襟や袖の汚れにアプローチして一発洗浄するタイプなどがあります。
ボールド
ボールドは、柔軟剤入り洗剤です。洗浄力や抗菌力はもちろんですが、最も重視しているのはふんわりとした仕上がりや上質な香り。洗濯水の汚れやにおいの元を取り除き、上質な香りを際立たせます。
さらさ
さらさは、添加物を極力抑えた衣料用洗剤です。液体洗剤は蛍光剤・漂白剤・着色料、柔軟剤は着色料、ジェルボールは漂白剤・着色料が無添加となっています。厳選された植物由来の成分配合で、赤ちゃんの衣類にも安心して使える優しさが最大の特徴です。
夏の洗濯を快適に!洗剤選びはお近くのトライアルで
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