いつもの買い物でエコ活動。トライアルのリサイクルトレーとは
お客様に良い物を少しでもお手頃価格でお届けできるよう、物流コストの削減や適切な在庫コントロールに取り組んできたトライアル。現在進めているのが、肉や魚をのせる「食品トレー」の改革です。
トライアルでは、日々大量に使う食品トレーを資源循環型のリサイクルトレー「エコトレー」に切り替えることで、従来のトレーに比べてずっと環境に優しく、いつもの買い物が地球を守ることに貢献ができる取り組みをしています。
「エコトレー」導入の経緯と効果について、国内食品トレー市場トップシェアを誇る株式会社エフピコの楠見三千男さんと、トライアル生鮮部門を統括する株式会社トライアルストアーズの笹渕勝に話を聞きました。
食材を包装する容器を見直し、見栄え・作業性を改善
普段の買い物で何気なく手に取っている食品トレー。食品の密封性を高めて鮮度を保持したり、雑菌から食品を守ったりと、トライアルの商品の安全に、おいしくお召し上がりいただく上で欠かせない存在となっています。
トレーの色や形で、食材の品質やおいしさを視覚的に伝えることも食品トレーの大切な役割です。
しかし、大型店舗が多く、すべての店舗でお客様に満足していただける豊富な品揃えを目指すトライアルでは、使用する食品トレーの量も膨大。トレー一つひとつは安価でも、積み重なると最終的に大きなコストになっていることに、笹渕は注目しました。
笹渕:トライアルが目指すのは、お客様に良い物をより安く届けること。そのために、畜産農家との連携や、地産地消などを進めて商品の質を高め、IT技術を活かした物流の見直しでコストダウンを図ってきました。
その延長線上で、食品トレーにも改革の余地があると思ったんです。
そんなとき、トライアルにトレーの提案をしたのが、食品トレーのパイオニアである株式会社エフピコです。
笹渕:売れるためのトレーも、環境問題への取り組みも、継続しなければ意味がありません。エフピコさんには長い歴史と技術があり、機能性を高めつつ価格を抑えた優れた商品を数多く生み出しています。
リサイクルトレーに関しても、業界を牽引する立ち位置であることがタッグを組むきっかけになりました。
省エネトレーで環境にも貢献
もうひとつ、トライアルが重視したのは、エフピコ製品の高い省エネ性です。近年、私たちの身の回りの物に多く使われている便利なプラスチック製品について、製造工程で出るCO2の自然への影響や、廃棄による環境汚染の問題が問題視されるようになりました。
CO2は、地球温暖化や異常気象、生態系の変化など、地球の環境にさまざまな悪影響をもたらします。そのため、できるだけプラスチックの使用量を削減し、CO2の削減を目指す取り組みは、トライアルが果たすべき社会的責任でもあるのです。
エフピコのリサイクルトレーは、ポリスチレンという単一素材からできているので、分別やリサイクルが簡単です。
エコトレーのCO2削減効果
楠見:原油から作られるトレーに比べて、リサイクルトレーであるエコトレーとエコAPETは、CO2排出量を30%削減できます。
トライアルさんへの2021年度の納入実績を見ると、前年比127.6%となる2,184tのCO2削減効果がありました。店舗数の拡大に伴って使用量も増加しており、CO2削減への貢献度もたいへん高くなっています。
トライアルでのエコトレー使用実績
CO2削減には「トレー回収」というお客様のご協力も不可欠
今後、エフピコが取り組む資源循環型のリサイクル「エフピコ方式」を導入し、CO2削減に貢献するには、トレーを回収するプロセスでお客様の協力が欠かせません。
お客様の日々のお買い物が地球環境の維持につながっていることも、店内でわかりやすくお知らせしていきます。
エフピコ方式のリサイクル
笹渕:これからは、エフピコ方式の導入に向けて動くとともに、エコトレーを使用できる商品の幅を広げていく予定です。
お客様にご理解・ご協力いただきながら、CO2削減量のスコアを毎年更新していきたいですね。
トライアルでのお買い物で「続けられるエコ活動」を
異常気象や自然災害の発生を防ぐために、地球に優しい生活をすることの重要性は高まっています。買い物をするときは、プラスチック製の買い物袋をもらわずエコバッグを持っていく、食べきれる分だけを買って食品ロスを減らすなど、生活の中でエコを意識する機会が増えているのではないでしょうか。
トライアルの売り場でエコトレーを使用した商品をお買い求めいただくだけでも、持続可能な未来に貢献できます。次のお買い物の際には、商品とともにトレーもチェックしてみてくださいね。