もやしはレンジでおいしく!最適な加熱時間とおすすめレシピ
リーズナブルで使い勝手のいいもやしですが、水分が多いゆえに食感が失われたり、味がぼやけてしまったりと、実は調理が難しい野菜でもあります。
そんなときにおすすめなのが、電子レンジでの加熱。調理の前にレンジで火を通すことで、もやしの栄養素の流出や食感が失われるのを防いだり、調理時間を短縮できたりするなど、メリットがたくさんあるのです。
そこで、もやしをおいしく食べるレンジ加熱のコツや、レンチンしたもやしを使ったレシピを、フードコーディネーターの清水加奈子さんに教えていただきました。
教えてくれたのはこの人!
清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
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もやしをレンジ加熱するのがおすすめの理由は?
もやしは生のままから調理に使うよりも、電子レンジで一度加熱してから使うほうがいい理由は2つあります。
栄養の損失が少ない
もやしに含まれているビタミンCやカリウムは水溶性のため、茹でているあいだにほとんどが溶け出してしまいます。
その点、レンジ加熱であれば水を使わず、短時間で火を通すことができるので、栄養の損失が少なくて済むのです。
もやしに含まれるビタミンCは、生のまま冷蔵庫で保存しているだけでも失われていきます。
そのため、買ってきたもやしはなるべく早くレンジ加熱し、その状態で保存するのがおすすめ。
保存期間も、生のもやしが2〜3日なのに対し、レンジで加熱したもやしは3〜4日と、わずかながら長くなります。
もやしに栄養はある?種類ごとの違いや保存法、効果的な調理法を紹介
時短調理につながる
レンジ加熱で火を通したもやしは、そのままナムルにしたり、炒め物に使ったりと使い勝手もいい上、調理時間の短縮にもつながります。
水分の多いもやしは、炒め物にしたときにほかの具材と火の通りに時間差が生まれます。
そして、肉や野菜に火が通るまでのあいだにもやしから水が出て、水っぽい仕上がりになってしまいがち。
一方、レンジ加熱したもやしは余分な水分がすでに出ているので、炒めても水っぽくなりません。
さらに、一から火を入れる必要がないので、時短調理になりますよ。
もやしのレンジ加熱に最適な時間はどれくらい?
もやしをレンジ加熱する際は、1袋(200g)あたり600Wで2〜3分が目安です。
レンジ加熱後、すぐに使わずに保存する場合や、ナムルのように調味料を入れるだけでそのまま食べる料理に使う場合は、もやしにきちんと火が通っていることを確認してください。
加熱してすぐ調理に使う際は、1〜2分で半加熱状態でもOK。
あらかじめ加熱して水分を出すことで、炒めてもシャキシャキの食感を残すことができますよ。
最近では、袋のままレンジ加熱できるもやしも販売されています。ですが、「レンジ加熱OK」と書かれているもの以外は、必ず袋から出してからレンジ加熱しましょう。
もやしのレンジ加熱の手順
1. もやしを袋から出し、サッと水洗いしてから水を切る。
2.「1」を耐熱ボウルに入れて電子レンジで加熱。もやしは水分が多いため、ラップをする必要はありません。
3. レンジから出したらしっかり水を切り、バットなどに広げて粗熱を取る。
電子レンジ加熱したもやしの保存方法
もやしを電子レンジ加熱した後、すぐ使わずに保存したい場合は、冷蔵・冷凍いずれも可能です。
水を切り、粗熱を取ったもやしを保存容器、もしくはジッパー付き保存袋に入れて冷蔵庫、もしくは冷凍庫で保存してください。
ジッパー付き保存袋を使う場合は、もやしを平たくならして保存しましょう。
レンチンもやしの簡単レシピ
続いては、時間がないときでもパッと作れる、レンチンもやしを使った簡単レシピを清水さんに紹介してもらいました。
もやしのオムレツ
材料(2人分)
もやし(電子レンジ加熱済)…1袋分
卵…2個
サラダ油…大さじ1
マヨネーズ、ソース、青のり…適宜
作り方
1. 卵を溶いておく。
2. フライパンにサラダ油を熱し、溶き卵を入れて広げる。
3. 中央が半熟のときにもやしを加え、オムライスのように両端を折り込む。
4. 皿に返して盛り、マヨネーズ、ソース、青のりをかける。
麻婆もやし
材料(2人分)
もやし(電子レンジ加熱済)…1袋分
豚ひき肉…100g
おろしニンニク(チューブ)…小さじ1
おろしショウガ(チューブ)…小さじ1
水…200ml
ごま油…小さじ1
片栗粉…大さじ1(倍量の水で溶く)
ラー油、長ネギ(みじん切り)…適宜
[A]
鶏がらスープの素…小さじ1
醤油…大さじ2分の1
塩、コショウ…適宜
作り方
1. フライパンにごま油を熱し、おろしニンニク、おろしショウガ、豚ひき肉を入れて炒める。
2. 肉の色が変わったらもやしを加え、[A]と水を加える。
3. 水溶き片栗粉でとろみをつけたら皿に盛り、ラー油とみじん切りの長ネギをかける。
もやしだけ丼
材料(2人分)
もやし(電子レンジ加熱済)…1袋分
水…100ml
片栗粉…大さじ1(倍量の水で溶く)
黒コショウ…適宜
ご飯…2膳分
[A]
オイスターソース…大さじ1
鶏がらスープの素…小さじ1
塩…適宜
作り方
1. フライパンにもやしと[A]を入れ、水を加えて火にかける。水溶き片栗粉でとろみをつける。
2. 器にご飯を盛って「1」をかけ、黒コショウを振る。
もやしの生春巻き
材料(2人分)
もやし(電子レンジ加熱済)…1袋分
サラダチキン(茹でた豚しゃぶ、蒸し鶏でもOK)…1枚(約110g)
パクチー(春菊、大葉でもOK)…適宜
ごま油…大さじ2分の1
塩、コショウ…適宜
生春巻きの皮…4枚
[ソース]
マヨネーズ+ラー油
ナンプラー+レモン汁
作り方
1. サラダチキンは食べやすいように裂く。パクチーは刻んでおく。
2. ボウルにもやし、「1」を入れ、ごま油、塩、コショウを加えてざっくり和える。
3. 生春巻きの皮をさっと水にくぐらせ、少しやわらかくなったら「2」を中央に並べて巻く。
4. 皿に盛り、お好みのソースを添える。
ここでは一般的な生春巻きの具材を中心にしましたが、中に入れる具材はお好みでOK。
もやしだけでもおいしくできますよ。
もやしとツナのマヨおやき
材料(2人分)
もやし(電子レンジ加熱済)…1袋分
ツナ…1缶(油も取っておく)
小ネギ…少々
卵…1個
小麦粉…大さじ4
マヨネーズ…大さじ2分の1
塩、コショウ…適宜
作り方
1. もやしはキッチンバサミで半分に切る。ツナ缶は軽く油を切る(油は取っておく)、小ネギは刻む。
2. ボウルにもやし、油を切ったツナ、小ネギ、卵、小麦粉、マヨネーズ、塩、コショウを入れて混ぜる。
3. フライパンにツナ缶の油を熱し、「2」で作った生地を丸く落として両面をよく焼く。
もやしカレー納豆和え
材料(2人分)
もやし(電子レンジ加熱済)…1袋分
納豆…1パック
納豆のタレ…1パック分
カレー粉…大さじ2分の1
醤油…大さじ1
作り方
ボウルに材料をすべて入れ、よく和える。
カレー粉を加えるのがポイント。納豆のタレで和えただけのものより、引き締まった味わいに。
納豆のネバネバでもやしに味が絡みやすくなります。
主張の強い納豆とカレー粉ですが、ちょうどいいバランスに仕上がりますよ。
作り方は超簡単ですが、食べ応えのある副菜になりますよ。
もやしのさっぱりナムル
材料(2人分)
もやし(電子レンジ加熱済)…1袋分
ポン酢…大さじ2
ごま油…大さじ1
塩…少々
白ごま…少々
作り方
1. ボウルにもやし、ポン酢、ごま油を入れて塩を振り、よく和える。
2. 器に盛り、白ごまを振る。
レンチンもやしと相性のいい調味料は?
もやしは味に癖がなく、ほかの食材の味を邪魔しないため、どんな料理にも使えます。
一方で、味が淡白なので、味の印象が薄れてしまう場合も。塩味や香り、旨味など、できるだけしっかりと味付けすることがポイントです。
もやしの味や食感を引き立たせるためには、次のような調味料といっしょに調理するといいでしょう。
鶏がらスープの素
もやしが主体の料理や水分の多いスープなどには、鶏がらスープの出汁を加えることで、深みのある味わいになります。
鶏がらスープの素のほか、醤油や麺つゆ、白だし、オイスターソースも合います。
ごま油やオリーブオイルなどの油系調味料
もやしを調理する際には、サラダ油よりごま油やオリーブオイルといった香りの立つオイルを用いるのがおすすめ。
また、油を使った炒め物は、油がもやしの表面をコーティングし、もやしから水が出るのを防いだり、熱の伝わりを良くしてくれたりするので、シャキシャキとした食感が残せます。
ポン酢やレモン汁などの酸味系調味料
酸味のある調味料も、もやしとの相性は抜群です。
前項で紹介した「もやしのさっぱりナムル」は、酸味系調味料を使った代表的なメニュー。もう一品欲しいときに、ぜひ作ってみてください。
また、調味料ではありませんが、白ごまのプチプチとした食感も、もやしの淡白な味わいにアクセントを加えてくれるのでおすすめです。
唐辛子やカレー粉などのスパイス系調味料
唐辛子やカレー粉、黒コショウといったスパイスも、もやしに合う調味料。
ポン酢や醤油など和風の味付けが多い人は、こちらも試してみると印象が変わると思います。
使い勝手抜群のもやし、トライアルならよりリーズナブル
使いやすさと値段の安さから、毎日の食卓にもやしを活用しているという家庭も多いと思います。だからこそ、スーパーで買う際は少しでも新鮮なものを手に入れたいですよね。
清水さんによると、新鮮なもやしを見分けるポイントは、全体が白くてみずみずしく、根の部分が茶色く変色していないものとのこと。
また、もやしは袋の中が真空の状態で出荷されるため、なるべく密閉状態の商品を選ぶといいでしょう。
トライアルではさまざまな種類の新鮮なもやしが、お手頃価格でそろっています。消費期限が短いもやしも、レンジ加熱をすれば長持ちしますので、ぜひご活用ください!
野菜・果物など毎日食べたいトライアルの青果、鮮度と味へのこだわり