ほんのちょっとしたコツやひとワザがあれば、家でも、いつもの刺身がもっとおいしく食べられます。
料理上手でなくても、刺身包丁じゃなく普通の包丁でも、誰でも失敗なくできる刺身の切り方や盛り方。また、買ってきた刺身が、板前レベルのおいしさになる裏ワザを、プロの板前に教わりました。

教えてくれたのはこの人！

おいしくなる裏ワザ①2%の塩をふる！

買ってきた柵はまず、まんべんなく塩をあてて5分ほどおいて、出てきた水分をぬぐってください。
魚の臭みを含んだ余分な水分が抜けて、味わいが濃くなり歯ごたえも出ます。

内山さん：塩⁉と驚かれるかもしれませんが、多くの和食店では、お造りをつくる際に必ずしている下仕事です。切り身にも使えるひとワザです。

塩の量の目安は魚の重量に対して2％。写真くらいの大きさ（約200g）の場合、塩は4g。柵の四面に塩をひとつまみずつあてるイメージです。

切り方のコツ

切り方のコツ①「筋目」に対して直角に刃を入れる

筋が入っている刺身には、その「筋目」に対して直角にあたるように刃を入れ、断ち切るようにすると、口当たりがよくなります。

切り方のコツ②普通の包丁でも、刺身包丁でも「おしてー引く」1往復だけ！

柵の左側から切っていきます。
包丁の刃を筋に対して直角になるよう、斜めにあてたら、上へと滑らせながら押していき、手前へと引きながら残りを切り落とします。

内山さん：1往復で切れるように刃を動かしてください。包丁をギコギコと動かすと、身が圧し潰されて食感が悪くなります。

切り方のコツ③幅が太い場合は半分に切ってから

内山さん：柵の幅が太いと1往復で切り落とすのが難しいと思います。その場合はまず半分に切って細くしてから切っていくとうまくいきます。

切り方のコツ④脂ののり具合や弾力で厚さを加減する

たとえば赤身だったら約8～12ｍｍ、サーモンだったら6～7mmというように、脂がのった身ほど薄めにすると、おいしく味わえます。
また身がコリコリと締まった白身やタコイカ類なら、さらに薄く削ぐようにするといいでしょう。

切り方のコツ⑤その都度、濡れ布巾で刃を拭う

魚の身の脂が包丁に付いたままだと切れ味が劣り、匂いも移りますので、その都度まめに刃を濡れ布巾で拭いてから使うと、最後までストレスなく包丁仕事ができ、仕上がりもきれいです。

盛り方のコツ

切り身を用意出来たら、皿に盛っていきます。まず、ツマを用意したいと思います。

内山さん：大根を極細に切った、いわゆる＜ツマ＞でなくてもOK。冷蔵庫にあるものをひと工夫すれば十分ですよ。

キュウリや大根、ニンジンは皮をむいて厚さ2～3mmの短冊切りに。大葉、スプラウト類、刺身わかめならそのまま使えます。

内山さん：白菜の葉先や薄切りにした柑橘類、プチトマトもいい具合に盛り込めるんですよ。

そう考えると随分ハードルが下がりますね。

盛り方①三角形に置く

普段着のシンプルな白い丸皿でも、映える盛り込みができます。
コツは、中央に三角形に配置すること。まずツマを写真のように置き、アタリをつけます。

盛り方②ツマの上に2～3切れずつ、弓なりにのせる

ツマの上に2～3切ずつ切り身をのせていくのですが、少しずつずらして重ね、弓なりに盛るようにすると、角が立ち、立体的になって美味しそうに見えます。

盛り方③同じ向きに揃えて、奥から手前へのせていく

切り身は、時計に例えると12時の位置から始め、9時→3時→6時とジグザグに置いていきましょう。
同じ向きに揃えて重ねていくと、うまくいきます。

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刺身の裏ワザの詳しい手順についてはInstagramでもご紹介しています！

※20歳未満の酒類の購入や飲酒は法律で禁止されています。