ニラはうれしい栄養素が豊富!効率的にとれる食べ方やレシピを紹介
ニラレバ炒め、餃子、ニラ玉と、スタミナがつきそうな料理によく使われているニラ。
実際、ニラには多くの栄養素が含まれており、健康にも美容にも高い効果が期待できます。
ただ、ニラに含まれる主な栄養素の中には、調理の仕方によって量が大幅に減ってしまうものも。
そのため、体に良い栄養素を効率的にとるには、調理法や食べ方にひと工夫することが大切です。
そこで今回は、ニラの代表的な栄養素と、栄養を効率的にとる食べ方、おすすめのレシピについて、フードコーディネーターの清水加奈子さんに教えていただきました。
教えてくれたのはこの人!
清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
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トライアルでの販売価格
ニラ(1袋)…99円(税込)
※2024年3月 スーパーセンター藤沢羽鳥店調べ。
※トライアルの商品はすべて税込表示です。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
目次
ニラに含まれる代表的な栄養素
まずは、ニラに含まれる代表的な栄養素と、その効能について見ていきましょう。
ビタミンK:骨の形成を助ける
ビタミンKは脂溶性のビタミンで、出血した際に血液を固めるのを助けたり、骨の形成を助けたりする働きがあります。
骨がもろくなって骨折しやすくなる、骨粗鬆症(こつそそうしょう)の予防にもつながります。ホルモンバランスの変化で骨粗鬆症のリスクが高まる、閉経後の女性に欠かせない栄養素といえるでしょう。
ビタミンA(β-カロテン):免疫機能を維持する
ニラに含まれるβ-カロテンは、体内に入るとビタミンAに変わって働き、皮膚や粘膜を強くします。
抗酸化作用もあるため、免疫機能を維持したい寒い時期にも積極的にとりたい栄養素です。
葉酸:貧血予防に◎
葉酸は赤血球の形成に不可欠で、不足すると貧血を引き起こす原因になります。
また、赤ちゃんの脳や脊髄を作り、胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを低減することから、特に妊娠初期の妊婦には積極的な摂取が推奨されています。
ビタミンE:老化や動脈硬化を抑制する
ビタミンKやビタミンAと同じく、脂溶性のビタミンEは強い抗酸化作用が特徴。
体内の酸化を抑制し、老化や動脈硬化の抑制に力を発揮します。
ビタミンC:肌荒れや体の老化を防ぐ
ビタミンCは水溶性のビタミンで、シミやしわ、肌荒れなどを予防するのをはじめ、体や血管の老化を防ぐ抗酸化作用が期待できます。
皮膚や髪などのもとになるコラーゲンの生成にも不可欠です。
また、ビタミンCが足りないと貧血やあざ、髪・皮膚の乾燥、脱力感などを引き起こす可能性もあります。
カリウム:むくみを解消する
カリウムは、体内の余分な塩分と水分を排出し、むくみの解消に力を発揮する栄養素です。
塩分は高血圧の主要な原因であるため、カリウムの摂取は生活習慣病の予防にもつながります。
食物繊維:腸内環境を整えて便秘を防ぐ
ニラに含まれる食物繊維は、腸内環境を整え、便秘を防ぎます。
余分な脂質・糖・ナトリウムなどを吸着して外に出す働きによって、肥満や高血圧などの予防・改善にもつながるでしょう。
ビタミンB6:筋肉や血液を作る
水溶性のビタミンで、エネルギーの代謝に優れた効果を発揮する栄養素。
食品中のたんぱく質の代謝を助け、筋肉や血液を作ったり、肌や爪を丈夫にしたりするため、たんぱく質の摂取量が多い人ほどたくさんとる必要があります。
硫化アリル(アリシン):体を温めて免疫力を高める
アリシンは、ニラのほかに玉ねぎやニンニクなどにも含まれる成分で、独特の強い香りが特徴。
高い殺菌作用と血行促進作用があり、体を温めて免疫力を高めます。
アリシンには疲労を回復させるビタミンB1の吸収・持続性を高める働きもあるので、ビタミンB1を多く含む豚肉やレバーなどといっしょに調理するといいでしょう。
ただし、アリシンは胃や腸に強い刺激を与える成分でもあります。
腹痛や下痢を引き起こすことがあるため、食べすぎには注意してください。
摂取目安量の指標はありませんが、ニラの1日の摂取量は2分の1束程度にとどめておくことをおすすめします。
ニラの栄養を逃さない調理のコツ
ニラに含まれる栄養素は、それぞれ特性が異なります。
自分が欲しい効果を踏まえて、その栄養素をより効率的にとれる食べ方や調理の仕方を選んでください。
脂溶性ビタミンをとるなら油炒めが◎
脂溶性ビタミンのビタミンK、ビタミンA、ビタミンEは、油といっしょにとることで吸収率がアップします。
豚肉やもやしと炒めたり、ニラ玉にしたり、油を使う調理法で食べましょう。
ただし、ビタミンCは熱に弱く、じっくり炒めるとせっかくの栄養素が失われます。
加熱調理の際は短時間でサッと仕上げることを意識してください。
アリシンの効果に期待するなら生食で
アリシンは熱や水に弱いため、長時間炒めたり、茹でたりするのはおすすめできません。
そのため、アリシンの効果を高めるには生食がいいでしょう。
ニラを刻んで、そのままごま油や醤油、味噌などに漬け込んでおくと、シンプルでさまざまな料理に合う万能ダレが出来上がります。
ご飯にのせたり、餃子につけたりして使うのがおすすめですよ。
ニラの栄養素を効率的にとれるレシピ
続いては、清水さんに教えていただいた、ニラの栄養素を効率的にとれるおすすめのレシピをご紹介します。
ニラと豆腐のスープ
材料(2人分)
ニラ…2分の1束
絹豆腐…2分の1丁
鶏がらスープ…小さじ2
水…400ml
いりごま…適量
塩、コショウ…適量
作り方
1. ニラは3cmの長さに切る。絹豆腐は角切りにする。
2. 小鍋にニラ、豆腐、鶏がらスープの素、水を入れ、煮立てる。いりごま、塩、コショウを加えて味をととのえる。
ニラと豚ひき肉のチヂミ
材料(2人分)
ニラ…1束
豚ひき肉…50g
小麦粉…80g
片栗粉…大さじ3
水…150ml
塩…ひとつまみ
油…大さじ3
[酢醤油]
酢…大さじ2
醤油…大さじ2
作り方
1. ニラは3cmの長さに切る。酢と醤油を混ぜ合わせておく。
2. ボウルで小麦粉、片栗粉、水、塩をよく混ぜ、ニラと豚ひき肉を入れて混ぜる。
3. フライパンで油を熱し、生地を流し入れて両面を色付くまで焼く。焼き上がったチヂミを切り分け、酢醤油を添える。
ニラ玉あんかけうどん
材料(2人分)
ニラ…2分の1束
卵…2個
うどん…2玉
片栗粉…大さじ1(同量の水で溶く)
ごま油…大さじ2分の1
[A]
水…300ml
麺つゆ(3倍)…大さじ3
塩…少々
酢…大さじ2
作り方
1. ニラは3cmの長さに切る。うどんは表示どおりに茹で、それぞれ器に盛る。
2. フライパンでごま油を熱し、ニラと溶き卵を入れてニラ玉にする。
3.「2」を半量ずつ「1」のうどんにのせる。
4.「2」のフライパンに[A]を入れて温め、水溶き片栗粉を加えてあんにし、「3」にかける。
ニラ豚キムチ
材料(2人分)
ニラ…1束
豚こま肉…150g
キムチ…150g
醤油…大さじ1
ごま油…大さじ1
作り方
1. ニラは3cmの長さに切る。
2. フライパンにごま油を熱し、豚こま肉を炒める。豚肉の色が変わったら、キムチ、ニラを加えて醤油を入れ、炒め合わせる。
おいしいニラを見分けるポイントは「見た目と香り」
スーパーなどでおいしいニラを選ぶポイントは、見た目と香りです。
葉の色が濃くつややかで、太いものを選びましょう。
食べ応えを求めるなら、葉にしっかり厚みがあるものがベストです。
また、ニラといってイメージする、硫化アリル(アリシン)の独特の香りがするものも鮮度が高いです。
スーパーで販売されているビニール袋に入ったものは香りを確認しにくいですが、できるだけニラの香りが感じられるものを選ぶといいでしょう。
ニラの保存方法
ニラは鮮度が失われやすいため、新鮮なものを選んで購入し、すぐに食べ切るのが基本。
たくさん手に入れたときは、1~2日で食べきれる量なら野菜室に立てて保存しましょう。
また、使いやすくカットしてから冷凍するとより長くもちます。
冷凍保存の詳しい手順は、次の記事でご紹介しています。
ニラの冷凍保存はアリ?冷凍・冷蔵で長持ちさせるポイント
ニラは緑のものだけじゃない!葉ニラ・黄ニラ・花ニラの違い
ニラには、一般的によく見かける緑色の葉ニラのほかに、薄い黄緑色の黄ニラ、花も食用になる花ニラがあります。
黄ニラ、花ニラについてもご紹介しましょう。
黄ニラ
黄ニラは、日光をあてずに育てた、クリーム色に近い黄色のニラです。
葉ニラよりも食感はやわらかくて甘味があり、香りも強くありません。
国内では岡山県の特産品として出荷されていますが、栽培に手間と時間がかかることから流通量は少なく、高級食材として扱われています。
見た目の美しさが際立つよう、和え物やおひたしといったシンプルな料理に使うと◎。
花ニラ
つぼみのついた花茎で、茎もつぼみもやわらかくて食べやすいのが花ニラ。
葉ニラに比べると香りはマイルドで、甘味が強く感じられるのが特徴です。
花ニラは、おひたしや炒め物にするとシャキシャキした食感が際立ちます。
栄養たっぷりのニラは、いつでもお手頃価格のトライアルで!
体にうれしい栄養素がたっぷり入ったニラは、洗って刻めばすぐに調理でき、生食も可能な野菜です。
調理法を工夫して、欲しい栄養素をしっかりとっていきましょう。
新鮮なニラをお手頃価格で買うなら、野菜の鮮度にこだわるトライアルがおすすめです。
旬時期なら葉が厚くて太めのおいしいニラがそろっていますので、今回レシピをご紹介した効率良く栄養をとれるメニューもぜひ作ってみてください!
おいしい旬の食材がいつでも安いのはなぜ?トライアルの生鮮食品の秘密