ひじきは栄養たっぷり!期待できる健康効果、おすすめのレシピを紹介
ひじきは、ヘルシーで栄養価が高いといわれる海藻類のひとつ。
韓国などから輸入されるほか、国内でも天然物が盛んに漁獲されています。
水で戻すだけで食べられ、体に良い栄養素を手軽に補えるのが魅力ですが、「毎回煮物ばかりでバリエーションがない」と調理法に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ひじきに含まれる栄養成分と期待できる効能、ひじきの栄養を効率的にとるためにおすすめのレシピについて、管理栄養士でフードコーディネーターの清水加奈子さんに教えていただきました。
教えてくれたのはこの人!
清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
公式サイト
トライアルでの販売価格
ひじき(生)…158円(税込)
ひじき(110g缶)…129円(税込)
※2024年2月 スーパーセンター藤沢羽鳥店調べ。
※トライアルの商品はすべて税込表示です。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
ひじきに含まれる主な栄養素
ひじきを含む海藻類には、現代人に不足しがちな栄養素がバランス良く含まれています。
しかも、低カロリーなので安心して食べられる上、よく噛んで食べると満腹感が得られてダイエットにも最適です。
では、ひじきから得られる栄養素には、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、ひじきに含まれる栄養素と、期待できる健康効果についてご紹介します。
便通改善など、おなかの調子を整える「食物繊維」
海藻類には食物繊維が豊富に含まれており、ひじきもまた例外ではありません。
食物繊維は腸の働きを整えて便通を改善する作用がよく知られていますが、血糖値の上昇を抑えたり、血中コレステロール量を低下させたりする働きもあります。
その有用性から「第6の栄養素」といわれることも。
日本人の食物繊維摂取量は減少傾向にあり、積極的にとることが推奨されます。
貧血を予防する「鉄分」
鉄分は、赤血球のヘモグロビンに取り込まれ、全身に酸素を届けます。
鉄分が足りなくなると、全身に酸素が行き届かなくなり、めまいや貧血、倦怠感、食欲不振などの症状を引き起こす可能性があります。
鉄分は体内で再利用され、「貯蔵鉄」という保存されている鉄分を使って補いますが、それを使い切ってしまうと、貧血症状があらわれ、鉄欠乏性貧血になるリスクも。
また、鉄分をしっかり摂取することで体全体に酸素が行き渡り、思考力や記憶力の向上、髪や肌、爪を強く、美しく維持することが期待できます。
骨や歯を作る「カルシウム」
骨や歯を作るのに不可欠なカルシウムには、筋肉の収縮や神経の安定を助ける作用があります。
厚生労働省の指標によれば、成人は1日650〜800mg、成長期の子供は700〜1,000mgのカルシウム摂取が理想的とされます。
ひじきには、100gあたり1,000mg(※)のカルシウムが含まれており、これは牛乳をはるかにしのぐ量です。
毎日のカルシウム補給のひとつの手段として、ひじきもうまく取り入れたいですね。
※加工の過程でステンレス釜が使われた乾燥ひじきの数値。
むくみの解消や高血圧予防に◎「カリウム」
カリウムには、余分な塩分と水分を体の外に排出する働きがあり、むくみの解消や高血圧の予防に効果が期待できます。
体内の調節機能によって体に必要な量が維持され、余分なものは汗や尿で排泄されるため、カリウムを多くとっても過剰になることはほとんど心配ありません。
塩分をとりすぎてしまいがちな人、塩分摂取量に制限がある人は、積極的にとりたい栄養素です。
血圧や体温を適正に調整をする「マグネシウム」
マグネシウムは、体の健康と機能を維持する上で欠かせないミネラル。
リンやカルシウムと協力して骨が作られるのを助けたり、筋肉の収縮をスムーズにしたりします。
また、体内の代謝を助けて血圧を下げたり、体温を調整したりする働きも。
神経の伝達にも深く関わっており、気持ちの高ぶりを沈めて穏やかさを取り戻すことも期待できるでしょう。
骨密度の維持に役立つ「ビタミンK」
ビタミンKは、カルシウムを骨に沈着させて流出を防ぎ、骨を丈夫にする脂溶性のビタミン。
骨密度を維持するのに役立ち、骨粗鬆症(こつそそうしょう)予防にもつながるでしょう。
血液を固める作用が強く、出血症状を抑えることから「止血のビタミン」と呼ばれることも。
新陳代謝を促す「ヨウ素」
ヨウ素は、新陳代謝を促進し、体の活動性を維持する甲状腺ホルモンを作るのに不可欠な栄養素です。
また、胎児の骨や脳が正常に発育するためにも欠かせません。
強い殺菌作用があるのが特徴で、ヨウ素の化合物から作られている消毒薬やうがい薬が市販されています。
ひじきの栄養を逃さない食べ方は?
豊富なひじきの栄養を逃さずとるために、次の点に注意しましょう。
大豆や油揚げなど「大豆サポニン」が豊富な食材といっしょにとる
実は、ひじき自体は消化が悪く、栄養素を吸収しにくい食材です。
そのため、ひじきに含まれる鉄やカルシウムなど、ミネラル分の吸収を助ける「大豆サポニン」を含む食材といっしょにとるといいでしょう。
大豆サポニンは、大豆をはじめ高野豆腐、油揚げ、豆乳などの大豆製品に多く含まれています。
特に、茹で大豆には消化を良くする作用があるため、大豆とひじきの煮物や炊き込みご飯などは栄養面から見ても理にかなったメニューです。
水で戻すか、茹でこぼしてから使う
ひじきには、自然界に存在するヒ素が含まれていることがわかっています。
ヒ素は短期間に大量摂取すると健康に悪い影響を与える可能性がありますが、食品から摂取する量は限られているため、明らかな健康被害は認められていません。
より安全を期すために、乾燥ひじきを使うときは必ず水で戻すか、水で戻してから熱湯で茹でる「茹でこぼし」をしてから使いましょう。
ひじきに含まれる無機ヒ素は水溶性なので、水で戻せば無機ヒ素は半分まで、茹でこぼしをすれば2割にまで減らすことができます。
ひじきに含まれる栄養素のうち、カルシウムは水戻しや茹でこぼしをしてもほぼ同量のまま摂取することでき、鉄分や食物繊維、ヨウ素、脂溶性のビタミンKもしっかり残ります。
ひじきの栄養素を効率的にとれるレシピ
続いて、ひじきの栄養を効率的にとることができるレシピを清水さんに教えていただきました。
ひじき入りニンジンしりしり
材料(2人分)
ひじき(水で戻したもの、缶でも可)…約100g(1缶)
※乾燥ひじきで約10g
ニンジン…2分の1本
白だし…大さじ1
白すりごま…大さじ2
塩…少々
作り方
1. ニンジンは千切りにする。
2. ひじき、ニンジンを炒め、白だしで調味する。白すりごま、塩を加えて炒め合わせる。
ひじきツナカレーサンド
材料(2人分)
ひじき(水で戻したもの、缶でも可)…約100g(1缶)
※乾燥ひじきで約10g
トースト(6枚切り)…4枚
バター…10g
ツナ缶…大1缶(140g)
[A]
カレー粉…小さじ2
マヨネーズ…大さじ2
レモン汁…大さじ2分の1
塩、コショウ…各少々
作り方
1. 食パンは軽くトーストしてバターを塗る。ツナ缶の汁を切っておく。
2. ひじきとツナ、[A]を混ぜて、トーストしたパンに挟む。
ひじきそぼろ煮
材料(2人分)
ひじき(水で戻したもの、缶でも可)…約100g(1缶)
※乾燥ひじきで約10g
鶏ひき肉…150g
ごま油…大さじ1
小ねぎ…少々
[A]
麺つゆ(3倍濃縮)…大さじ1
みりん…大さじ1
砂糖…大さじ1
水…100ml
作り方
1. 小鍋にごま油を熱し、ひじき、鶏ひき肉、[A]を加える。煮汁が少なくなるまで10分程炒め煮にする。
ひじきと梅の混ぜご飯
材料(2人分)
ひじき(水で戻したもの、缶でも可)…約50g(2分の1缶)
※乾燥ひじきで約5g
インゲン…4本
醤油…小さじ1
みりん…小さじ1
油…大さじ2分の1
梅干し…1個(正味20g)
温かいごはん…300g
作り方
1. インゲンは斜め切りにする。梅干しは種を取って粗く刻む。
2. フライパンに油を熱する。ひじき、インゲンを炒め、醤油とみりんで調味する。
3. 温かいごはんに「2」と梅干しを混ぜ合わせる。
栄養満点!おいしいひじきはトライアルで
ひじきには、成長期の子供から高齢者まで、幅広い世代の体づくりに有用な栄養素がたくさん含まれています。
そのため、煮物はもちろん、ここでご紹介したひじきのレシピも活用しながら日々の食事に取り入れるようにして、健康的な体を維持しましょう。
トライアルでは、常温で長く保存できる乾燥ひじきはもちろん、すでに水で戻してあるひじきの缶詰もお手頃価格でそろっています。
ご自身やご家族の健康のために、ひじきを使ったメニューを常備菜としてはいかがでしょうか?
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