牡蠣は栄養たっぷりで低カロリーの優秀食材!効果的な食べ方も紹介
クリーミーな味わいと栄養価の高さが牛乳を思わせることから、“海のミルク”とも呼ばれる牡蠣。
たんぱく質の量は牛乳の倍以上含むほど豊富な優秀食材です。
せっかくなら、旬を迎えた牡蠣のおいしさも栄養も、余さずとりたいですよね。
今回は、牡蠣に含まれる栄養素や、牡蠣の栄養を効率的にとれる食べ方などについて、管理栄養士の清水加奈子さんに教えていただきました。
栄養たっぷりなトライアルの牡蠣は生食も◎!鮮度はどう見極める?
トライアルでの販売価格
牡蠣…398円(税込)
※2023年12月 スーパーセンター藤沢羽鳥店調べ。
※トライアルの商品はすべて税込表示です。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
目次
牡蠣はヘルシー食材の代表格
滋味あふれる磯の香りと濃厚な旨味があり、食後の満足感が高い牡蠣ですが、魚介類の中ではカロリーは低めでヘルシーな食材でもあります。
まずは、牡蠣の特徴をチェックしていきましょう。
低カロリーで低脂肪
牡蠣のカロリーは、1個約12kcal(1個20gの可食部あたり)。
100gに換算すると、だいたい5個で58kcalです。
牡蠣とほかの食材のカロリー・脂質の比較(可食部100gあたり)
肉類や牛乳に比べ、牡蠣は圧倒的にカロリーや脂質が低いことがわかります。
このように、ダイエット中も安心して取り入れられる低脂肪な食材であることも、牡蠣が持つ大きな魅力のひとつです。
牡蠣は良質なたんぱく質が豊富
たんぱく質は、筋肉や臓器、肌、爪などの材料になるほか、ホルモンや代謝酵素などを作る体に不可欠な栄養素。
20種類のアミノ酸から構成されますが、うち9種類は体内で作ることができず、食事から摂取しなくてはなりません。
牡蠣のたんぱく質には、9つの必須アミノ酸をはじめ、多種類のアミノ酸がバランス良く含まれていて、とても良質。
体の成長と機能の維持、効率的なたんぱく質合成を助けます。
亜鉛やグリコーゲンなどの栄養素も豊富
牡蠣1個には、鉄分や亜鉛などのミネラルや、ビタミンB群、グリコーゲン、タウリンなどの栄養成分がぎゅっと詰まっています。
特に亜鉛の含有量は多く、食品随一ともいわれるほど。美容や健康に、高い効果が期待できます。
牡蠣に含まれる栄養素
ここからは、牡蠣の栄養とその効果について紹介します。
亜鉛:風邪などの感染症予防、妊娠しやすい体づくりに
病原体から体を守る免疫機能細胞は、亜鉛が不足するとうまく働きません。
亜鉛を十分に摂取することで、風邪などの感染症から身を守ることができます。
また、亜鉛は男性ホルモンや女性ホルモンを合成し、分泌を促す働きがあるのに加え、子供の発育にも効果を発揮します。
牡蠣には、厚生労働省が定めた1日の推奨摂取量(成人男性10mg、成人女性8mg)をカバーする量の亜鉛が含まれています。
日本人は亜鉛が不足傾向にあるといわれていますから、効率良く亜鉛がとれる身の大きな牡蠣がおすすめです。
ビタミンB12:疲れやすさ、めまいやふらつきに
ビタミンB12には、脂質やアミノ酸の代謝を助けたり、血液を作ったりする働きがあります。
また、末梢神経を修復する機能もあり、肩や首のこり、眼精疲労の予防・改善も期待できるでしょう。
ビタミンB12は、不足すると慢性疲労や貧血、神経障害を引き起こすことがわかっています。
疲れやすい人や体力の少ない人、めまいやふらつきのある人は積極的にとりたいですね。
鉄分:貧血の予防に
鉄分は、言わずと知れた貧血の救世主。
血液中のヘモグロビンの合成を促し、酸素を全身に運ぶことで鉄欠乏性貧血を予防します。
鉄分は、体内に吸収されにくい成分。
鉄分の吸収を促す性質がある、ビタミンCやたんぱく質が豊富な食材といっしょにとるといいですよ。
銅:血液を作る助けに
銅は、鉄分がヘモグロビンを作り出すときに必要になる成分です。
体内に十分な量の鉄分があっても、銅がなければヘモグロビンを合成できないのです。
女性は特に、月経の影響で血液が不足しやすくなります。
ビタミン12、鉄分、銅がバランス良く含まれる牡蠣は、まさに女性の味方といえるでしょう。
タウリン:コレステロールを減らす、高血圧予防に
牡蠣に含まれる多様なアミノ酸の中でも、とりわけ特徴的なのがタウリンです。
コレステロールや中性脂肪を減らす、正常な血圧の維持など、生命活動と健康の維持に欠かせない働きをします。
タウリンは肝臓の働きをサポートしてくれるので、お酒を飲む人はおつまみなどに牡蠣を取り入れるといいですよ。
グリコーゲン:スタミナ維持、集中力の向上に
食事から摂取した糖質は、肝臓や筋肉、骨格筋などでグリコーゲンとして合成・貯蔵され、運動をするときや空腹時のエネルギー源として使われます。
特に、スポーツをする人には大切な栄養素といえ、運動前に摂取することで、スタミナ維持や疲労回復の助けになります。
グリコーゲンは近年、脳にも貯蔵していることがわかってきました。
脳にとって重要なエネルギー源になり、集中力を高める働きもあるんですよ。
牡蠣の栄養を効率的にとる食べ方
牡蠣の栄養を逃さず食べるには、食べ方の工夫が重要です。下記のような食べ方を参考にしてみてください。
生食用は生のままが◎
きちんと殺菌した海水で浄化されている生食用は、もちろんそのまま食べるのがベスト。
タウリンやビタミンB群もしっかり補給できます。
加熱調理するなら、鍋や煮込み料理などにしてスープも飲み干すと、豊富な栄養成分を残さずとることができますよ。
牡蠣といっしょに食べる食材を意識する
牡蠣の栄養素を効率的にとるには、ほかの食材との組み合わせも重要です。
特におすすめの食べ合わせをご紹介しましょう。
柑橘類やほうれん草
レモンなどの柑橘類やほうれん草といったビタミンCを多く含む食材と牡蠣をいっしょに食べると、牡蠣に含まれる鉄の吸収率がアップします。
キムチや梅干し
キムチや梅干しには、亜鉛の吸収率を高めるクエン酸が豊富。
牡蠣に含まれる亜鉛を効率良く摂取できます。
豆乳
豆乳には良質なたんぱく質が含まれ、牡蠣に含まれる鉄分の吸収を助けるほか、動物性と植物性のたんぱく質を両方バランス良くとることができます。
牡蠣の旨味を凝縮!栄養も余さずとれる「牡蠣とほうれん草のクリーム煮」
ここからは、清水さんオリジナルの牡蠣を使ったレシピをご紹介!牡蠣の栄養素を余さずとれる「クリーム煮」で、体の芯から温まりましょう。
材料(2人分)
生牡蠣(むき身)…200g
玉ねぎ…4分の1個(50g)
ほうれん草…2分の1束(100g)
パプリカ(赤、黄)…各4分の1個
小麦粉…大さじ1
オリーブオイル…大さじ1
塩、こしょう…少々
[A]
豆乳…200ml
顆粒コンソメ…小さじ1
水…100ml
作り方
1. 生牡蠣はザルに入れ、塩少々(分量外)を入れた水にひたして5~6回振り洗いし、水気をしっかり拭き取る。
2. ほうれん草はさっと下茹でした後、長さ4cmに切りしっかり水気を取る。パプリカは乱切りにする。玉ねぎはスライスする。
3. フライパンにオリーブオイルを熱し、牡蠣を両面焼いたら一度取り出す。
4. 「3」のフライパンに玉ねぎ、ほうれん草、パプリカを入れて炒めたら、小麦粉を加える。粉っぽさがなくなったら[A]を加え、強めの弱火で5分程度煮る。
5. 「4」に牡蠣を戻して軽く煮込む。塩、こしょうで味を調えたら完成!
牛乳ではなく豆乳を使うことであっさりとした味わいになるほか、豆乳のたんぱく質が牡蠣の鉄分の吸収をアップしてくれます。
一度取り出した牡蠣から汁が出た場合、その汁に旨みや栄養素が溶け出しているので、「5」の工程で牡蠣をフライパンに戻すときは、汁ごと入れるようにしましょう。
牡蠣にまつわる素朴な疑問
続いては、牡蠣に関するよくある疑問についてご紹介します。
Q. 牡蠣は1日に何個まで食べていい?
牡蠣にあたったことがある人は意外と多いもの。
細菌数の基準値を満たした海域でとれ、厳格に殺菌・浄化された生食用でも、食べすぎは食中毒のリスクを高めるため注意が必要です。
亜鉛やプリン体の過剰摂取を避けるためにも、1日10個までを限度にしましょう。
Q. 牡蠣の生食用と加熱用の違いは?
スーパーで販売されている牡蠣には、「生食用」と「加熱用」があります。
2つの大きな違いは、とれる海域と殺菌洗浄の差です。
生食用は各自治体が定めた指定海域で養殖され、2~3日かけて殺菌水で浄化してから出荷するもの。
加熱用は指定海域以外で養殖され、水洗いして出荷されます。
加熱用は生食用より洗浄工程が少ない分、味が濃いといわれることもあるんですよ。
なお、くれぐれも加熱用の牡蠣を生で食べないようにしてください。
加熱用は中心部までしっかりと加熱してから食べるようにしましょう。
おいしい牡蠣はどう選ぶ?
スーパーなどの店頭でおいしい牡蠣を見分けるには、どこに注目すればいいのでしょうか。
むき身の場合と殻付きの場合、それぞれご紹介します。
むき身の場合
牡蠣の身が大きくてクリーム色をしていること、貝柱が半透明であることが新鮮な証拠。
外側のヒダは、黒く大きいものを選びましょう。
殻付きの場合
牡蠣の殻の口がしっかりと閉じているほか、持ったときにずっしり重いものを選んでください。
より慎重な対応を!むき身の牡蠣の保存方法
牡蠣を買った後は、消費期限内に食べきるのが基本。
ただ、一度に使いきれず余ったむき身の牡蠣は、次のような方法で保存しましょう。
冷蔵の場合
むき身は、3%の塩水に浸して冷蔵庫で保存すれば、翌日までもちます。
このほか、しっかり火を通した牡蠣をオイル漬けにすることで、2週間程冷蔵保存ができます。
オイル漬けにしておくと、パスタソースなどにすぐ使えるので便利ですよ。
冷凍の場合
1日以上保存したい場合は、冷凍で保存しましょう。
保存容器に牡蠣を入れて塩水ごと冷凍するか、しっかり水気を取ってひとつずつラップをして冷凍すれば、2週間程度は保存が可能です。
ただし、解凍後の生食はNG。必ず加熱してから食べてください。
また、牡蠣を食べるときは食中毒にも注意したいところ。
消費期限内に食べるのはもちろんのこと、調理する際は調理道具をほかの食材と分けるなど、できるだけ配慮しましょう。
高たんぱく、低脂質で栄養も満点な旬の牡蠣は、トライアルでお得に!
たんぱく質が豊富で脂質も少ない上、栄養も豊富な牡蠣は、生で食べるのはもちろん、今回ご紹介したクリーム煮や鍋物のほか、フライ、バター炒めなどにして、栄養素を逃さないように調理するのがおすすめです。
消費期限や食べすぎに注意しつつ、濃厚でよりおいしくなる旬のうちに味わっていただくといいでしょう。
トライアルでは、新鮮な牡蠣がいつでもお手頃価格でそろっています。店頭でぜひお買い求めください。
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監修者プロフィール
清水 加奈子
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
フードコーディネーター清水加奈子について