バナナに含まれる栄養素は?効果を高めるための食べ方も紹介
あらゆる世代に愛される人気の果物といえばバナナ。自然な甘さとむくだけで食べられる手軽さに加え、ほかの果物より安定した価格で購入できることから、家庭での消費量が最も多い果物です。
バナナはおいしいだけでなく、たくさんの栄養素を含んでいることも魅力のひとつ。食べるタイミングによって得られる効果が違うため、期待する効果によって食べる時間を調整すると良いそうです。
そこで今回は、バナナの栄養素と体にうれしい効果のほか、効果を高めるための食べ方について、管理栄養士の清水加奈子さんに教えていただきました。
教えてくれたのはこの人!
清水加奈子(しみず かなこ)
フードコーディネーター/管理栄養士
調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。
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トライアルの販売価格
TRIAL指定農園バナナ(1房)…129円(税込)
※2023年4月 スーパーセンター長沼店調べ。
※トライアルの商品はすべて税込表示です。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
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バナナの代表的な栄養素は?
バナナには、複数の糖質をはじめ、さまざまな栄養素が含まれています。まずは、代表的なバナナの栄養素をご紹介します。
エネルギー源として働く「糖質」
バナナには、ブドウ糖、果糖、ショ糖、でんぷんなど、さまざまな種類の糖質が含まれています。
ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源で、果糖とともに分解・吸収が速いのが特徴。不足するエネルギーを素早く補います。
ショ糖とでんぷんは、ゆるやかに分解・吸収される糖質で、エネルギーを持続的に補給します。
水分を排出し、高血圧を予防する「カリウム」
カリウムには、体内にある余分なナトリウムと水分を排出する働きがあります。
むくみの解消や、高血圧の予防にも効果的です。
代謝を助ける「ビタミンB群」
ビタミンの中でも、ビタミンB群(B1、B2、B3、B6、葉酸)が豊富です。
糖質の分解や脂質、たんぱく質の代謝を助けるほか、皮膚や爪を強くする働きも。
葉酸は、ビタミン12とともに赤血球を作り出すため、貧血予防効果が期待できます。
腸内環境をととのえて便通を改善「食物繊維」「フラクトオリゴ糖」
食物繊維やフラクトオリゴ糖は人の消化酵素で分解できず、大腸まで達する栄養素です。
腸内細菌のエサとなって腸内細菌叢のバランスをととのえ、腸内環境を改善します。
骨を作り、筋肉の働きや代謝を助ける「マグネシウム」
マグネシウムはミネラルの一種で、骨や歯を作り、筋肉や脳、神経の働きをコントロールします。
体内の代謝を助けたり、体温・血圧を調整したりする働きも。
このほか、バナナにはビタミンC、ビタミンE、ミネラル、ポリフェノールなどもバランス良く含まれています。
ちなみに、熟したバナナが黒くなるのは、ポリフェノールの含有量が増えて空気に反応するから。
黒くなっても問題なく食べられますし、抗酸化作用のあるポリフェノールを摂取できます。
腸活やエネルギーチャージに◎!バナナの健康メリット
続いては、バナナを食べることで期待できる効果を詳しく見ていきましょう。
エネルギーがすぐに蓄えられ、長く続く
糖質は吸収速度によってエネルギーに変わるまでの時間が違うため、多様な糖質を含むバナナは即効性と持続性の両方に優れています。
試合前にバナナを食べるアスリートが多いのは、すぐに使えるエネルギーと、持続して供給されるエネルギーの両方を一度にとることができるから。
飲み込む力が落ちて低栄養のリスクがある高齢者のおやつによく使われているのも、バナナならではのエネルギーに期待しているのです。
バナナに豊富に含まれる糖質は、脳や体にとって欠かせないエネルギー源です。
皮をむくだけですぐに食べられるので、忙しい朝の栄養補給にもぴったりですね。
腸内環境をととのえる
バナナに含まれる食物繊維とフラクトオリゴ糖は、大腸に達した後にそれぞれ乳酸菌とビフィズス菌のエサになり、すこやかな腸内環境を作ります。
すると、腸内に約70%が集まっているといわれる免疫細胞も活性化し、免疫機能がととのいます。
免疫細胞は、体内に入り込もうとする病原菌やウイルスから体を守る役割を果たしています。
バナナを食べて免疫機能を向上させて、元気な毎日を過ごしましょう!
熱中症を予防する
気温が高い日に活動して大量に汗をかくと、体内からカリウムやビタミンが失われ、筋肉の働きが悪くなってけいれんしたり、だるくなったりといった熱中症の症状として表れます。
バナナにはカリウムが多く、暑い日の外出前に食べておくことで熱中症を予防できます。
熱中症以外に、トレーニングなどでたくさん汗をかくときも、バナナを食べておくと筋肉がけいれんしにくくなりますよ。
スポーツ前にバナナを食べるのもおすすめです!
バナナは太る?カロリーや糖質、ダイエットに最適な食べ方も解説
目的別・バナナを食べるのにおすすめのタイミングは?
バナナは、食べる時間によって異なる働きが期待できます。ここからは、自分はどのような効果を得たいのか、目的別にバナナを食べるのにおすすめのタイミングと、それぞれのメリットをご紹介します。
朝:日中の心の安定と夜の安眠に◎
バナナに含まれるアミノ酸の一種「トリプトファン」は、ストレスを緩和し、高ぶった神経を落ち着かせて精神を安定させる脳内伝達物質「セロトニン」を生み出します。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれる脳内の神経伝達物質です。朝バナナを食べることで、セロトニンが分泌され、日中の精神を安定させてポジティブな気持ちを引き出します。
また、セロトニンは15時間程かけて、ゆっくりと「メラトニン」に変化します。
メラトニンは、睡眠と覚醒をコントロールするホルモン。分泌されると少しずつ深部体温が低下し、心地良い眠気を誘う働きがあるため、朝にバナナを食べておくと、15時間後の就寝時間に効果が表れるでしょう。
朝バナナを食べることで、日中から夜にかけての良いリズムを作ることができます。
糖質で午前中の集中力が上がるのもメリットですね。
朝・昼…ダイエットに◎
朝食を抜くと昼食後の血糖が上がり、太りやすくなります。毎朝バランスの良い食事ができればベストですが、忙しくてそうもいかない日もあるでしょう。
そんな日は、バナナを朝食代わりにすることで、必要な栄養素をとりつつ糖質をカットすることができます。
また、昼のバナナもダイエットに効果的。やり方は、ランチのごはんやパンなどの糖質を減らして、バナナをプラスするだけです。
バナナに含まれるカリウムがナトリウムの排出を促します。
デスクワークが続く方や立ち仕事の方など、足のむくみに悩んでいる方にも昼バナナはおすすめです。
おやつ:午後から夜にかけてのパワーの源に◎
小腹が空く15時頃や夕食前に甘い物を食べると、一瞬頭が冴えたような感じがしますが、それは血糖値が急激に上がるせいで、血糖値が下がると眠気がやってきます。
血糖値を下げるために大量に分泌されるインスリンが脂肪をためこむため、太りやすくなるリスクもあります。
その点、バナナから得られるエネルギーは、持続性があり、血糖値が上がりにくく、小腹を満たしつつ集中力をキープするのに効果的です。
夕食が遅く、ランチ後のインターバルが長すぎてついおやつを食べてしまう方は、17時くらいにバナナをプラスしてみましょう!
体にうれしい効果がたっぷりのバナナを毎日上手に取り入れよう
健康や美容のために果物をとりたいけど、どれも高い――そんなときは、ほかの果物に比べて価格が安定していて、栄養たっぷりのバナナがおすすめです。
欲しい効果に合わせて、食べるタイミングを工夫しましょう。
トライアルでは、「毎日バナナを食べたいから、できるだけ安く買いたい」というお客様の声にお応えして、お手頃価格で安定した品質の「指定農園バナナ」を扱っています。毎日の食事に、ぜひ取り入れてみてください。
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