コンニャクのあく抜き方法は?下ごしらえの基本とおすすめレシピ
煮物やおでんの具材のひとつとして、また田楽など主役としても昔から親しまれているコンニャク。
コンニャク自体には味がないので、さまざまな料理で活用できる上、かさ増しにも使えるのがうれしい食材です。
ただ一方で、コンニャク特有のにおいが気になったり、味が染み込みにくかったりして、使いづらさを感じている人も。
そこで今回は、コンニャクのクセをやわらげるためのあく抜きなど下ごしらえの方法や、味の染み込みを良くする切り方、おすすめのレシピについて、料理家の風間章子さんに教えていただきました。
教えてくれたのはこの人!
風間章子(かざま あきこ)
料理家/調理師
イタリアンレストランで6年間修行した後、カフェを立ち上げ、雑誌やウェブなど、さまざまなメディアにて料理監修で活躍。これまで、4店舗のカフェの料理メニューの立ち上げを行う。料理の技術向上はもちろん、料理の楽しさを伝えることを目的とし、料理の撮影や料理教室を開催するキッチンスタジオ「人形町キッチン」を運営。わかりやすい説明と気さくな人柄で、好評を得ている。
X(旧Twitter):@ACCO_kzm
トライアルでの販売価格
徳用こんにゃく(1枚)…79円(税込)
※2023年10月スーパーセンター藤沢羽鳥店調べ。
※トライアルの商品はすべて税込表示です。
※販売価格は時期や産地によって変動します。
コンニャクの下ごしらえは「あく抜き」と「下茹で」が基本
コンニャクは、さっと水洗いするだけで食べることができます。
ただ、原料のコンニャク芋や、コンニャクを固めるときに使われる成分にあくが含まれているため、そのままだとえぐみやくさみを強く感じることも。
よって、あく抜きと下茹でといった下ごしらえが必要になってきます。
ここからは、コンニャクのあく抜きと下茹での手順を紹介しましょう。
コンニャクのあく抜き方法
最近では、「あく抜き不要」と書かれたコンニャクが販売されていますが、それを使う場合はそのまま使用して構いません。
ただ、あくが完全に取り除かれているわけではないので、余裕があればあく抜きと下茹でをすることをおすすめします。
コンニャクのあく抜き手順
1. コンニャクを水洗いし、調理したいメニューに合った大きさや形に切る。
2. コンニャク1枚(約250g)につき、小さじ1~2程度の塩をまぶす。
3. コンニャクから水分が出るまでよくもみ込む。
コンニャクの下茹で方法
コンニャクのあく抜きに続いて、下茹でをしていきましょう。
ここまで行うことで、コンニャク独特のにおいも気にならなくなります。
コンニャクの下茹で手順
1. 鍋にたっぷりの湯を沸かし、沸騰したらあく抜きしたコンニャクを入れて2〜3分茹でる。
2. 茹で上がったらざるに上げ、水気を切る。粗熱が取れるまで待つ。
しらたき/糸コンニャクの下ごしらえも同じ要領でOK
コンニャクと同じ原料で作られているしらたき/糸コンニャク(両者に明確な違いはありません)。
これらを調理に使う場合も、ここで紹介したコンニャクと同じように下ごしらえをしてください。
味の染み込みを良くする、コンニャクの切り方
コンニャクの味の染み込みを良くするには、下ごしらえの前に行うコンニャクの切り方が重要。
ここでは、コンニャクの代表的な3つの切り方をご紹介します。
手綱コンニャク
コンニャクを切って、馬の手綱のように見えるようにしたものを「手綱コンニャク」といいます。
縁結びを意味するといわれ、おせちの煮しめにもよく使われます。
手綱コンニャクの作り方
1. 洗ったコンニャクを1cm程度の厚さに切る。
2. コンニャクの真ん中に、2cm程の切り込みを入れる。切り込みを大きく入れすぎないように注意。
3. コンニャクの片側の端を持ち、半分に折るようにして切り込みを入れた中央の穴にクルンと入れ込む。
4. 穴に入れ込んだ端を裏側から引き出し、綱のような形にする。
ちぎりコンニャク
コンニャクをスプーンや手でちぎることで自然な凹凸ができ、よく味がなじむようになります。
ちぎりコンニャクの作り方
1. 洗ったコンニャクを横にしてまな板に置く。
2. コンニャクを押さえながら、スプーンで一口大のコンニャクをこそげ取る。もしくは手でちぎっても◎。
隠し包丁
おでんなど、大きめに切って煮込み料理に使う場合や、コンニャクの形を残したいときに、隠し包丁を入れます。
隠し包丁の入れ方
1. 洗ったコンニャクをまな板に置き、表裏両方の表面に浅く斜めに切り込みを入れる。
2. 表面全体に切り込みを入れたら、調理するメニューに合わせて一口大や三角形など、食べやすい大きさに切る。
下ごしらえ済みのコンニャク、しらたきを使ったレシピ
下ごしらえをしたコンニャクやしらたきは、炒め物や煮物に大活躍します。
味が染みたコンニャクのおいしさが味わえる簡単レシピを、風間さんに教えていただきました。
ピリ辛コンニャク
材料(作りやすい分量)
コンニャク…1枚(250g)
輪切り唐辛子…1本分
ごま油…大さじ2分の1
醤油…大さじ1
白ごま…少々
[A]
酒…大さじ1
砂糖…大さじ1
みりん…大さじ1
だし汁…大さじ1
作り方
1. コンニャクは手綱コンニャクにする。
2. 鍋に湯を沸かし、コンニャクを1分程茹でて水気を切る。
3. 鍋にごま油と輪切り唐辛子を入れて熱し、コンニャクを加えて水分を飛ばすように炒める。
4.[A]を加えて1~2分炒め煮にし、醤油を加えてさらに炒める。
5. 水分がなくなってきたら器に盛り、白ごまを振りかける。
どのレシピにも共通することですが、コンニャクは先に油炒めをして水分を飛ばすと、味が染み込みやすくなります。
冷めてもおいしいので、お弁当にもおすすめです!
コンニャクとゴボウ、牛肉の炒め煮
材料(3~4人分)
コンニャク…1枚(250g)
ゴボウ…80g
牛肉(切り落とし)…160g
絹サヤ…8つ
サラダ油…大さじ2分の1
[A]
酒…大さじ2
砂糖…大さじ2
醤油…大さじ2
だし汁…150ml
作り方
1. コンニャクは一口大に切ったものを使う。ゴボウは大きめのささがきにし、牛肉は食べやすい大きさに切る。絹サヤは筋を取り、塩茹でにして半分の大きさに切る。
2. 鍋にサラダ油を入れて火にかけ、コンニャクを炒める。コンニャクの水分が飛んだら、牛肉とゴボウを加えて炒め合わせる。
3. 牛肉の色が変わってきたら[A]を加える。一煮立ちしたらあくを取り、煮汁が少なくなるまで時々混ぜながら中火で煮詰める。仕上げに絹サヤを加えて混ぜ合わせる。
すき焼き風の味付けに仕上げました。ご飯が進む一品です。
しらたきと明太子の炒め煮
材料(作りやすい分量)
しらたき…150g
明太子…30g
酒…大さじ1
だし汁…大さじ1
醤油…小さじ2分の1(明太子の塩分により調整)
サラダ油…大さじ2分の1
作り方
1. 下ごしらえをしたしらたきを、食べやすいように切る。
2. 明太子は縦に切り込みを入れ、皮からこそぐようにしてほぐす。
3. フライパンにサラダ油を入れてしらたきを炒める。しらたきの水分がなくなったら、明太子と酒、だし汁を加え、中火で明太子をほぐしながら水分がなくなるまで炒める。
4. 醤油で味をととのえ、器に盛る。
しらたきはキッチンバサミで切ると楽です。最後の醤油は、明太子の塩気によって加減してくださいね。
しらたきとひき肉の袋煮
材料(巾着6個分)
しらたき…100g
豚ひき肉…80g
シイタケ…2枚
長ねぎ…5cm程度
油揚げ…3枚
爪楊枝…6本
[A]
だし汁…200ml
酒…大さじ1
みりん…大さじ2
醤油…大さじ2分の1
塩…小さじ2分の1
作り方
1. あく抜きをしたしらたきを短めに切る。シイタケと長ねぎはみじん切りにする。
2. 油揚げは半分の大きさに切り、湯をかけて油抜きをしておく。
3. ボウルに「1」とひき肉を入れて混ぜ合わせ、6等分にして油揚げに詰め、爪楊枝でとめる。
4.[A]と「3」を鍋に入れて火にかけ、沸騰したらあくを取る。落とし蓋をして弱火で15分程煮る。
油抜きした油揚げをまな板の上にのせ、油揚げの上で菜箸を転がして中の気泡をつぶしておきましょう。
すると楽に広げられ、具材も詰めやすくなります。
トライアルならコンニャクがいつでもお得!節約にももってこいの食材
コンニャクは、あく抜きや下茹でといった下ごしらえをすれば気になるにおいもなくなり、中までしっかり味が染み込みます。
コンニャクの調理を避けていた人は、ぜひ試してみてください!
トライアルでは、コンニャクやしらたきをいつでもお手頃価格で販売しています。
冬に食べたくなる田楽やおでんといったコンニャクの定番メニューはもちろん、ここでご紹介したレシピを参考にして、節約メニューのレパートリーを増やしてみてくださいね。